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【第2回】投資方法の変遷――自分に合った「運用の型」を確立するまで

サイドFIREまでの道のり 第2回

📖 「サイドFIREまでの道のり」(全12回連載)
株主優待ブログを運営するYoshiが、サイドFIRE(セミリタイア)を実現するまでの歩みを綴る全12回の連載です。確定拠出年金(企業型DC)との出会いをきっかけに投資をスタート。インデックス投資から始まり、高配当株投資、株主優待クロスへと投資手法を広げながら、コツコツと資産を積み上げてきた約15年。
「いつまで今の働き方を続けるのか」「お金があれば本当に自由になれるのか」――。そんな問いと向き合いながら試行錯誤を重ね、会社員からサイドFIREへ至るまでの道のりを、実体験をもとに振り返ります。

目次

貯金を全て証券口座へ。投資の習慣が始まる

長期投資の考え方に納得してからは、行動も大きく変わりました。

まず、毎月の給与から一定額を積み立てて投資信託を購入する仕組みを作り、それを継続する習慣を定着させました。その後、2年分ほどの生活防衛資金だけを手元に残し、それ以外の貯金を全て証券口座へ。その資金の半分を使って日本株の個別株投資も始めました。

当時の私にとっては、まとまった預貯金を証券口座へ移すことに多少の不安はありました。それでも、「長期・分散・低コスト」という考え方を信じて、一歩踏み出すことにしたのです。

給料が入ったら一定額を投資に回す。そのサイクルを崩さず、淡々と続けることだけを意識しました。社内での立場や仕事の内容は少しずつ変わっていきましたが、この投資のリズムだけは、その後も変わることはありませんでした。

私のインデックス投資の運用方針

インデックス投資については、投資を始めた当初に決めた運用方針を、基本的に現在まで変えずに続けています。

· 確定拠出年金(企業型DC~iDeCo)
旧退職年金からの移換金と毎月の掛金で、信託報酬の安い先進国株式インデックスファンド(日本を除く)を購入。

· 特定口座(後にNISA口座)
先進国株式インデックスファンド(日本除く)と新興国株式インデックスファンドを毎月合わせて2~5万円購入し、確定拠出年金と合わせて先進国80%:新興国20%になるよう調整。

その後、オルカン(全世界株式インデックスファンド)が登場してからは、通常はオルカンを積み立てながら、先進国と新興国の比率が乖離してきたときだけ、どちらかのインデックスファンドを追加購入して調整するスタイルに切り替えました。売却して比率を合わせるのではなく、新たな購入だけで資産配分を整える「購入によるリバランス」です。売却のタイミングを考える必要がなく、税金や手間も抑えられるため、無理なく長く続けられる方法だと考えています。

なお、先進国80%:新興国20%という比率は、現在のオルカンの構成比(おおよそ先進国90%:新興国10%)と比べると、新興国の比率をやや高めに設定していることになります。もちろん、その分だけ値動きは大きくなりますが、新興国には今後の経済成長への期待があります。リスクを理解したうえで、その成長の恩恵を少し多めに取り込みたいという考えから、この配分を現在も維持しています。

私の個別株投資の運用方針

インデックス投資から少し遅れて、個別株への投資もスタートしました。当初は証券口座へ移した資金の半分だけを投資に回していましたが、自分の投資方針に自信が持てるようになってからは、生活防衛資金を除いた資金をすべて投資に充てるようになりました。

投資を始めた頃は、ソニーや任天堂、ガンホーなどの成長株や小型株にも挑戦しました。しかし、値動きの大きさに精神的な負担を感じ、自分の性格には合わないと判断して早い段階で撤退しました。

その経験を経てたどり着いたのが、高配当株を長期保有する投資スタイルです。

株式投資は長く続けることが何より大切です。そのためには、リターンだけでなく、安心して持ち続けられるかどうかも重要だと考えています。自分に合った投資スタイルを見つけることが、長期投資を成功させる大きなポイントだと感じています。

高配当株投資では、業績が安定し、減配リスクが比較的低い企業を中心に選び、幅広い業種へ分散投資しました。そして受け取った配当金はすべて再投資し、複利の効果を生かしながら資産を積み上げていく運用を続けました。

保有銘柄は、通信(NTT、ソフトバンク他)、医薬品(武田薬品工業、エーザイ他)、総合商社(三菱商事、三井物産他)、銀行(メガバンク、地方銀行)、リース(NECキャピタルソリューション他)、保険(MS&AD他)、建設(積水ハウス他)、食品(JT他)、REIT(産業ファンド投資法人、日本都市ファンド投資法人他)など、比較的景気の影響を受けにくい業種を中心に構成しました。

銘柄選びでは、次のような指標を目安としていました。高い利回りだけを追うのではなく、「将来も配当を維持・増やせる企業か」を重視して選定していました。

· 時価総額:500億円以上
· PER(株価収益率):8~15倍
· PBR(株価純資産倍率):0.8~1.5倍
· 自己資本比率:同業平均以上
· 営業利益:過去5年黒字+翌期黒字見込
· 配当利回り:3.5~5.5%
· 配当性向:30~60%
· 安定配当:過去5年減配がなく増配傾向(累進配当・DOE採用銘柄を重視)

こうした基準を設けて機械的にスクリーニングすることで、「話題だから買う」「株価が上がっている(下がっている)から買う」といった感情的な投資を避けるよう心掛けていました。

その後、ブログを始めたことをきっかけに、これまでの高配当株投資に加えて株主優待銘柄への投資も少しだけ取り入れるようになります。

余談:チャイナショックやコロナショックでも株を手放さずに済んだ理由

私が投資を始めたのは、リーマンショック後、第2次安倍内閣が発足するまでの時期でした。

振り返ってみると、このタイミングで投資を始められたことは非常に恵まれていたと思います。資産を大きく増やすことができた最大の要因は、投資手法以上に「始めた時期」にあったと言っても過言ではありません。

その後、投資を続ける中で初めて本格的な暴落を経験したのが、2015年のチャイナショックと2020年のコロナショックでした。どちらも日経平均株価が20~30%前後下落する局面となり、多くの投資家が不安に駆られたと思います。もちろん、資産評価額が大きく減るのは気持ちの良いものではありません。それでも私は株を売却することはありませんでした。

企業型DCの導入プロジェクトを通じて学んだ「長期・分散・低コスト」という考え方が、自分の中にしっかり根付いていたからです。「長期で見れば、いずれ市場は回復するはず」という考えがあったため、慌てて売るという発想にはなりませんでした。

さらに、保有株の多くが高配当株だったことも大きかったと思います。株価は下落しても配当金がすぐになくなるわけではなく、実際に受け取る配当が精神的な支えになりました。また、保有株の下落率が市場平均より小さかったことも、心の平穏を保てた理由のひとつだったと感じています。

これらの経験を通じて、「自分が暴落時でも続けられる投資スタイルを選ぶこと」が、長期投資では何より大切なのだと実感しました。


次の記事では、資産がある水準に達してからも、なぜ会社を辞める決心がつかなかったのかについてお話しします。

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